ページの先頭 ここを読み飛ばして本文へ

じもラブ Vol.11 身延町商工会勤務 佐藤祐大さん

佐藤祐大さん

地域の経済発展を図るため、小規模事業者の経営サポートや業務改善のための指導、観光客を誘致して商業活動を活性化させるためのイベント施策など、幅広く活動している身延町商工会。2023年4月に赴任した町外出身の佐藤祐大さんは、日々、担当する事業者に寄り添いながら、若手ホープとして各種イベントでも奔走するなかで、身延愛を育んでいます。

 

身延町は母親の出身地。幼い頃はよく遊びに来ていました。

佐藤祐大さん1僕は南アルプス市の出身なのですが、身延町には母の実家があり、子どもの頃にはよく遊びに来ていました。父親の両親が早くに亡くなっていたため、僕にとっては唯一の“おばあちゃんち”。お盆とお正月は親戚も集まって賑やかでしたし、長期休みには何日間も泊って年齢の近いいとこと川遊びもしました。

そういえば小学校の低学年の頃、アウトドア好きな叔父に「キャンプに行こう!」と誘われて、本栖湖へ連れて行ってもらったことがあったんですが、当時は今と違ってキャンプをする人もまばらで、夜になると大自然の闇。どこからか野生動物の声なんかも聞こえてきて、怖くて怖くて…。寝袋に入るどころではなくなって連れ帰ってもらいました。
今では大人気のフィールドになり、年間を通してキャンプ客が途切れることがないばかりか、色とりどりのテントが立ち並び真夜中になっても人の気配がしていると聞いて、ずいぶん変わったなぁと。せっかく身延にいるんだから、そのうち行ってみたいですね。今ならキャンプを楽しめそうな気がします。

お正月に久遠寺に初詣に行くのも恒例でした。高校生になって部活が忙しくなってからは、足が遠のいていたのですが、今年の元日は久しぶりに久遠寺へ。朝5時に家を出て、ロープウェイに乗って身延山山頂へ向かい、人生初の初日の出を見ることができました。寒かったけど、すごくきれいで感動しました!

 

主な業務は、担当する会員事業者さんの経営サポート。
身延の人達のあたたかさを、日々実感しています。

佐藤祐大さん2商工会は、主に個人事業主や中小企業など規模の小さな事業者の経営をサポートする機関で、僕は経営支援員として、主に記帳代行や労働保険など経営に関わる事務のお手伝いをさせていただいています。

身延への赴任が決まったとき、商工会の先輩から「身延は人が良い人が多いよ」と言われたのですが、こちらへ来てからそれを実感しています。来る前は、「まずは自分を覚えてもらうことから始めよう」と意気込んでいたのですが、1回訪問しただけで顔も名前も覚えていただけることがほとんどでしたし、担当する事業所さんとも早い段階から親睦を深めることができ、本当にありがたいなと思います。

 

 

イベントスタッフとして奔走。刺激も、学びもたくさん得ました。

佐藤祐大さん3地域振興のためのイベントにも、携わらせてもらっています。
身延町役場が中心となって開催した「水曜どうでしょう キャラバン」では、出店に関わる部分を商工会が担うことになり、僕も担当者の一人として、出店者を募ったり、事前のオリエンテーションを行ったり、当日は場内を巡回してトラブルに備えたり…。他の団体とも連携しながら一つのイベントを作り上げていくのは楽しく、いろんな意味で刺激も受けました。
また、トークイベントで身延の特産品を紹介するコーナーがあり、その際に取り上げる特産品の選定を任せてもらえたことも大きな出来事でした。思い悩んだ末に「曙大豆のしゅうまい」と「角ゆば」と商工会青年部が出していた「ビール」を紹介させてもらったところ大好評!「イベント後に売り上げが伸びた」と事業者さんから喜びの声を聞くこともできて、とても嬉しかったですね。
当日は3000人以上のお客さんが町内外から訪れて、イベントは大成功。貴重な経験ができ、自信にもなりました。

毎年恒例の「どんぶり街道」にも、担当者の一人として携わらせてもらいました。
これは、誰もが馴染みある丼物を身延の新名物にしようと始まった取り組みで、町内の飲食店さんに特色ある丼を考案してもらい、これまでは紙媒体を中心に紹介してきました。
今年は、主担当をされていた先輩の発案で動画でも紹介することになり、動画制作を専門業者に依頼。事業者さんの協力を得て厨房で料理が出来上がっていく様子や店内の雰囲気などを撮影し、PR動画を作成してYouTubeで配信しています。撮影には僕も同行したのですが、プロの仕事を目の当たりにしてびっくりするやら感心するやら。事業者さんからも、「こんな機会はなかなかない」と喜んでもらえましたし、思わず食べたくなるような動画が完成したので、ぜひたくさんの方に見てもらいたいですね。
どんぶり街道は毎年恒例のイベントですが、常に何か新しいことを加えながら、その時々のニーズなどに合わせていくことの大切さを学びました。今年はチラシにQRコードを掲載したのですが、完成した動画をいかに多くの方に見てもらうかということにはまだまだ課題もあるので、今後、さらに工夫していけたらと思います。

 

水曜どうでしょうキャラバンの様子

 

一日も早く、身延の事業者さんに頼られる存在になりたい。

佐藤祐大さん4いろんなことを学ぶことのできた、密度の高い1年を過ごさせていただきました。新しい出会いがあり、幅広い年代の方々の意見を聞いたり親しく交流したりするなかで、視野も広がったように思います。多分これは、身延に来たからこそできた経験だったのかなと。一方で、同年代の方々と関わる機会が少ないので、今後広げて行けたらと思います。

仕事をしていると、廃業を検討している事業者さんの話を耳にすることがあります。後継者がいない、事業そのものの継続が難しいなど、そこには複雑な事情もあるのですが、廃業という選択はとても残念だなぁと思いますし、力になれないもどかしさも感じます。
一方で、移住者の方が新たにお店をオープンするなど嬉しいニュースもあり、そういうときは自分のことのようにワクワクするし、心から応援したくなりますね。
今の僕は、事業者さんの話を聞くことはできても、解決策を提示したり、建設的な提案をするには至っていません。これからもっと勉強し、経験も積んで、1日も早く会員事業者さんから頼られる存在となり、身延の発展のために力を尽くしていきたいと思っています。

Share

<外部リンク>
現在地 トップページ > じもラブ > じもラブ > じもラブ Vol.11 身延町商工会勤務 佐藤祐大さん