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下部温泉郷を巡る - Vol.1 - 歴史ある癒し湯を気軽に楽しむ「日帰り入浴編」

下部温泉郷を巡る(1)歴史ある癒し湯を気軽に楽しむ 日帰り入浴編

1300年の歴史を誇る下部温泉郷

およそ1300年前に発見されて以来、多くの人々が訪れてきた下部温泉郷。「湯治場」として知られ、戦国武将 武田信玄や、日蓮宗の開祖 日蓮も、病や傷を癒したと伝えられています。
国民保養温泉地として指定を受けており、泉質の良さに定評がある下部温泉には、7種類の源泉があります。そのうち、今回ご紹介する日帰り入浴編に登場する下部温泉の源泉は3種類。
ひとつは「下部温泉共同泉」。開湯当初から続く30~32℃の鉱泉で、ゆっくり浸かることで身体が芯から温まり、新陳代謝が高まるとともに精神的にもリラックスできると言われています。ふたつめは、平成18年に分湯が始まった、51℃の「しもべ奥の湯高温源泉」。そして3つめが、一部のホテルで提供されている硫黄泉です。
こうした源泉を交代浴することで、湯治効果がさらに高まると期待されます。 
さて、そんな下部温泉の魅力を様々な角度からご紹介する新シリーズ「下部温泉郷を巡る」。初回は、日帰り入浴が楽しめる旅館とホテルを紹介します。旅の合間に、気軽に湯治体験してみてはいかがですか?

1300年の歴史を誇る下部温泉郷

下部ホテル

3つの源泉を湯めぐりで楽しむ

ホテルの敷地内から湧出している「硫黄泉」、ひき湯の「下部温泉共同泉」「しもべ奥の湯高温源泉」という、温度も泉質も異なる3種類の源泉を、野趣あふれる岩露天や自然と調和した檜風呂、さらには八角檜風呂、陶器風呂といった趣ある12もの湯船を巡りながら堪能できます。バリアフリー対応の貸し切り風呂もあり、高齢者や体の不自由な方、小さなお子さん連れのご家族が、安心して温泉を楽しむことができるのも魅力です。
周囲を1万坪にも及ぶ豊かな自然林に覆われていて、館内はとても静か。敷地内にある小さな滝のせせらぎを聞きながら、春は桜、秋は紅葉と、四季折々の風景を愛でながら、癒しのひとときを過ごせます

下部ホテル1下部ホテル2

あの石原裕次郎も逗留した、歴史ある温泉旅館

創業は昭和4年。いわゆる「ホテル」とは一味違う、古き良きおもてなしやくつろぎ感、親しみやすさなどを大切にしている老舗の温泉旅館です。昭和36年に、足首を粉砕複雑骨折した石原裕次郎が、温泉治療のために約1か月半にわたって逗留し、回復したことがあり、1階ラウンジに当時の写真などを展示したギャラリーがあります。下部温泉水でゆでたパスタを味わえるレストランや、こだわりの地場食材が満載のお食事処も併設。無料で利用できる足湯で、冷たい下部の天然水を味わいながら、四季の装い豊かな庭園を眺めるのも一興です。

下部ホテル3

下部ホテル

身延町上之平1900
電話番号:0556-36-0311
https://www.shimobe.co.jp/<外部リンク>
■源泉:「下部温泉共同泉」「しもべ奥の湯高温源泉」「下部ホテルオリジナル泉」
​■日帰り入浴:11時~15時
■料金:大人 1,200円 / 小人 600円
■貸出:浴衣 330円・バスタオル 300円
■定休日:火曜日(営業時間・定休日が変更になる場合がございます。あらかじめお電話にてご確認ください)

 

元湯 橋本屋

岩風呂で過ごす、ゆったりとしたひととき

浴室は2つ。どちらも風情ある岩風呂です。傷や痛みに効能があるとされる「下部温泉共同泉」(ぬる湯)と、「しもべ奥の湯高温源泉」(熱湯)が引き湯されていて、ぬる湯は30℃前後、熱湯は40~41℃になっています。
まずは、なみなみと湛えられた大きな浴槽の「ぬる湯」にゆっくりじっくりと浸かり、しばらくしたら「熱湯」に入る。これを数回繰り返すのが定番の入浴法。熱湯でしっかり温まった後、ぬる湯で整えるサウナ風な楽しみ方も、クセになる気持ち良さです。
宿泊客が少ないときは朝から夕方まで客室を借りることができるので、部屋を借り、休憩を取りながら1日に何度も入浴を繰り返す「湯治体験」するのもおすすめです。

橋本屋

アットホームな雰囲気の湯治宿

創業は慶応元(1865)年。下部温泉の中でも指折りの歴史ある宿です。長年湯治宿として親しまれてきており、昔ながらの温泉療法のために来訪し、2泊、3泊、1週間と、連泊する客も多いそう。「傷や骨折、手術後の古傷の痛みが和らぐとおっしゃる方が多いです。肩が上がるようになったり、すたすたと歩けるようになったりするお客様もいらっしゃいますね。胃腸にも良いということで、飲泉もおすすめしています。みなさん、来た時よりも元気になって帰られますよ」と明るい笑顔の女将さん。

ほのかに聞こえる川のせせらぎ。地のものをふんだんに使った家庭的な料理。飾らず自然体で過ごせるのも魅力です。

橋本屋2

下部温泉 元湯 橋本屋

山梨県南巨摩郡身延町下部964
電話番号:0556-36-0006
https://www.hasimotoya.jp/<外部リンク>
■源泉:「下部温泉共同泉」「しもべ奥の湯高温源泉」
■日帰り入浴:10時~16時
■料金:2時間以内 500円 (税込)/お部屋と併せて2,000円(税込 要予約)​

 

元湯旅館 大黒屋

源泉かけ流しの岩風呂とヒノキ風呂

風情ある岩風呂と、ヒノキの香りが漂うヒノキ風呂。2つの浴室で楽しめるのは、約30℃の「下部温泉共同泉」(ぬる湯)と、40℃前後の「しもべ奥の湯高温源泉」(熱湯)。
1回につき2時間ほどかけて、じっくりとぬる湯に浸かり、体が冷えてきたなと感じたら熱湯で温まり、またぬる湯に浸かる。これを1日4~5回繰り返すのが湯治。日帰り入浴でも、ぬる湯中心にゆっくり浸かるのがおすすめです。
浴室の大きな窓の外には、緑豊かな渓谷。川のせせらぎを聞きながらの入浴は気持ちよく、時間の経つのも忘れてしまいそうです。

大黒屋お風呂

大黒屋お風呂2

昭和レトロな湯治宿

下部温泉郷の上手、下部川の河岸に建つ木造の湯治宿。昭和の初め頃に創業し、現在は、4代目のご主人と女将さんが訪れる人をもてなします。客室は5部屋。古くからの湯治客も多く訪れており、「お帰りになられる際に、痛いところが治ったとか、やけどの痕が良くなったというお話はよくお聞きします。個人でやっているのでそんなに大勢は受け入れられないのですが、じっくりと癒して頂いて、痛みを治して帰って頂けたらいいなと思っています」と女将さん。昭和レトロな佇まいのなか、清らかな川の流れや周辺の緑と、心づくしの深山料理を楽しみながら、癒しのひとときを過ごせます。

大黒屋お風呂2

下部温泉 元湯旅館 大黒屋

山梨県南巨摩郡身延町下部56
電話番号:0556-36-0031
■源泉:「下部温泉共同泉」「しもべ奥の湯高温源泉」
■日帰り入浴:10時~16時(最終受付15時)
■料金:2時間以内 1,000円 (税込)

 

不二ホテル

下部温泉とは源泉の異なる湯沢温泉

湯量の豊富な自噴単独温泉。下部温泉とは泉源が違うため、泉質も効能も異なります。とろみのある26℃の源泉をかけ流しで楽しめる露天風呂に加え、浴室内に、入りやすい36℃まで加温した浴槽と、41℃まで加温した上がり湯を用意。温度の低い源泉をより楽しむためのサウナや、休憩室も利用できます。
館主によれば、露天の源泉にひとしきり浸かり洗い流さずに上がると、まるで冷たい膜で肌がコーティングされたようになり、猛暑日でも1時間ほどはひんやりしていて気持ちが良いとのこと。腰痛や神経痛など筋肉や関節の慢性的な痛みを抱えている人をはじめ、切り傷や皮膚疾患、肌荒れに悩む人にもおすすめです。

不二ホテル

四季折々の景色も美しい一軒宿

下部温泉の温泉街から少し離れた常葉川のほとりにある一軒宿。豊かな自然に囲まれ、春には桜が迎えてくれます。この辺りは「湯沢温泉郷」呼ばれる地域で、下部温泉の手前に位置することから、古くは「表湯」とも呼ばれていました。創業は昭和12年。現在の建屋は平成9年に建てたもので、木のぬくもりにあふれた和モダンなロビーが印象的。客室は、昔ながらの和室を中心に4種類9部屋用意されています。

お食事は、野菜ソムリエの資格を持つ女将が腕を振るう、季節の新鮮な食材を使った和風家庭料理。動物性食品と白砂糖を使用しない「菜食プラン」(完全予約制)も人気があります。

不二ホテルお風呂

下部温泉・湯沢温泉 湯治場の湯 不二ホテル

山梨県南巨摩郡身延町上之平1525
電話番号:0556-36-0219
https://fuji-Hotel.com<外部リンク>
■源泉:単独源泉 硫黄成分を含む硫黄化水素泉
■日帰り入浴:9時~20時(サウナ10時~20時/休憩室9時~16時30分/最終受付19時)
■料金:2時間以内 大人800円 こども400円(小学生以下)(税込)
    休憩室利用3時間以内 大人1,000円 こども600円
    休憩室利用3時間以上 大人1,500円 こども900円
    日帰り入浴&ランチプラン 3,000円~ ※こちらのプランは前日午前中までに要予約
    ※フェイスタオル、バスタオル、歯ブラシ、カミソリの販売あり

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