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みのぶ道〜祈りの道〜

みのぶ道は「参詣道」「身延往還」「身延山追分道」とも呼ばれ、かつては、身延山久遠寺から大光坊、思親閣、赤沢宿、羽衣白糸の滝、七面山敬慎院へと続く、険しい修行の道でした。日蓮宗の開祖・日蓮聖人は、身延山を信仰の中心に据え、晩年を弟子の修行に費やしました。日蓮

 

わたしたちがみのぶ道をPRします!

身延町では、まち・ひと・しごと創生総合戦略において、「町を元気にできる人財の育成」を目標とした施策として、施策等の提言を町に行える地域を担う人財を育成するため、地元高校と大学が連携して行う研究事業を支援しています。

山梨県立身延高等学校では、豊かな発想と行動力を持ち、地域の中で課題を解決に導く人財の育成を目的として、山梨県立大学と連携して「高大連携講座」を実施しています。

令和3年度は、高大連携講座に21名の生徒が参加し、地域における観光地の活性化をテーマに取り組みを開始。
江戸時代に発展した身延山を参詣する街道であり、文化庁により「歴史の道百選」にも選定された「みのぶ道(みのぶみち)」について調べ、「みのぶ道」を紹介するパンフレットを作成しました。

 

みのぶ道パンフレット

みのぶ道パンフレット [PDFファイル/2.21MB]

 

みのぶ道 〜祈りの道〜

 みのぶ道は「参詣道」「身延往還」「身延山追分道」とも呼ばれ、かつては、身延山久遠寺から大光坊、思親閣、赤沢宿、羽衣白糸の滝、七面山敬慎院へと続く、険しい修行の道でした。日蓮宗の開祖・日蓮聖人は、身延山を信仰の中心に据え、晩年を弟子の修行に費やしました。日蓮聖人の弟子たちは七面山への道を拓き、修行を行いました。こうして生まれた道は、近世に人々が身延詣に往来する道となったのです。
今もなお、荘厳な寺社仏閣、宿場の風情や門内の賑わい、鳴り響く団扇太鼓とお題目を唱える人々の祈りの声、神聖な自然の風景に出会うことができます。みのぶ道は、歴史と伝説が溢れる聖地の過去と現在に出会うことができる祈りの道です。

みのぶ道

ひとあし伸ばして

※上記1~4の全行程を通して歩くこと(スルーハイク)で、祈りの道のストーリーをより深く体感することができます。総門から表参道経由で奥之院思親閣、追分感井坊を通って赤沢集落、羽衣白糸の滝、七面山敬慎院、奥之院を通って裏参道(北参道)から神通坊まで、少なくとも16時間以上(休憩時間等を除く)の長い道のりです。

モデルコース①

祈りの地の始まりと日蓮聖人の伝説をめぐる身延山コース

 祈りの地の始まりである総門から、門内をとおり、三門、菩提梯、身延山へ到達し、表参道を通って奥之院・思親閣を訪れ、裏参道(北参道)から再び三門へと戻ります。身延山久遠寺を中心とした荘厳な寺社仏閣、総門、三門、そして287段・高低差104メートルの菩提梯の迫力は驚きがあります。道の各所から見える美しい富士山や、七面山の荒々しい頂は、長い道のりを楽しませます。季節により、春の桜(枝垂桜)、秋の紅葉、六老杉、ミツマタの花が楽しめ、寺社仏閣と調和して美しい風景となります。朝勤をはじめ、響き渡る祈りの声、団扇太鼓の音、行き交う信徒の賑わいや白装束など、生きた信仰の姿に出会うことができます。

コース概要

スタート・ゴール:総門(または仲町駐車場)
距離:約17km
所要時間:約4時間半(休憩時間を除く)高低差約950m。総門~表参道大光坊までは舗装路で以降は未舗装、裏参道はほぼ未舗装​​

  • 総門

    総門

    聖域への入口となる門です。総門は日蓮聖人が身延山に入山する際、出迎えた南部実長公と対面した場所に建てられました。1665(寛文5)年、刈谷城主三浦志摩守安次公の母が寄進したため、門柱に三浦家の家紋が記されています。門にかかる開会関は36世日潮上人によるもので、一切の人々は法華経によって仏になるという意味があります。

  • 三門

    三門

    本堂の正面に立つこの門は三解脱を経て涅槃に至る意味合いから「三門」と呼ばれます。間口23m、奥行き9m、高さ21m、総ケヤキ造りの堂々たる門は、京都の南禅寺、東福寺と並んで「日本三大三門」のひとつに数えられています。1907(明治40)年に再建されました。楼上には釈迦如来像と16体の羅漢像が奉安されています。

  • 菩提梯

    菩提梯

    三門と本堂を一直線に結ぶ急勾配の石段は、1632(寛永9)年に起工、完成したものです。287段の階段は「南無妙法蓮華経」の7文字の題目が41編あることにちなみ、階段自体も7つの区画に分かれています。この石段を登ると、「涅槃」とされる本堂に到着することから、法華経の信者は題目を唱えながらこの階段を登っていきます。

  • 久遠寺本堂

    久遠寺本堂

    御本尊は「須弥壇」と呼ばれる台座を含めて高さ9mに及ぶ一塔両尊四士で、仏師・江里宗平の作。日本画の大家、加山又造画伯による勇壮な天井画「墨龍」も見どころです。本堂の地下には宝物館があり、久遠寺が所蔵する宝物や史料が展示されています。本堂では毎日朝勤が行われており、誰でも参加できます。

  • 奥之院思親閣

    奥之院思親閣

    身延山頂は日蓮聖人が身延山で過ごした9年間に幾度となく登り、故郷である房州小湊の両親を偲び、追慕した霊場です。祖師堂には祖師像、六老僧像、妙日・妙蓮像が奉安され、鐘楼と洪鐘は祖師堂と共に身延町の町指定文化財に登録されています。仁王門は伝運慶作の密迹金剛、那覇延金剛が勇壮な姿を見せています。

  • 追分感井坊

    追分感井坊

    追分とは分岐点のことで、右に進めば奥之院、左に進めば赤沢宿、七面山へと向かいます。感井坊は1688(元禄元)年、31世日脱上人によって建てられ、六老僧の一人である日朗上人作の帝釈天を祀る帝天堂があります。日蓮聖人が明神の夢を見た際に湧き出たと伝えられる井戸もあります。

  • 千本杉

    千本杉

    約0.8ヘクタールの土地に樹齢250年以上の巨木が約260本並ぶ様子は神々しく、荘厳な雰囲気が漂います。幹の周囲が5mを超えるものもあります。「千本杉」は山梨県指定天然記念物に登録されているほか、「山梨の巨樹・名木100選」、「やまなしの森林100選」にも選ばれています。

  • 松樹庵

    松樹庵

    松樹庵からは久遠寺の境内と門前町が一望でき、紅葉の名所としても知られています。松樹庵が立つのは、日蓮聖人が奥之院登詣の途中で松の木に袈裟をかけたと伝えられる場所。建物は1704(宝永元)年に創建されたもので、現在も2月に水行などを行う「1日荒行」が行われています。

  • 妙石坊、 高座石

    妙石坊、 高座石

    妙石坊は学禅院日逢上人が文禄年間に開いた場所です。この場所にある祖師堂には、唐銅日蓮聖人像が祀られています。境内には、日蓮聖人が腰かけて説法をしていたと言われる「高座石」が残されており、この石に座って日蓮聖人が布教をしていたときに七面大明神が聖人に促されて龍の姿で現れ、七面山の方に飛んで行ったという伝説が残っています。

モデルコース1

詳しいコースを見る<外部リンク>

モデルコース②

修行の山の中で自然と祈りの力を感じる・七面山コース

 徳川家康の側室であるお万の方が身を清めた羽衣白糸の滝から、表参道の各坊をたどり、七面山敬慎院を拝観し、裏参道(北参道)から七面山奥之院、角瀬の神通坊までを歩きます。登山道のため、一定の装備が欠かせません(各坊が営業しているシーズンを確認しましょう)。参詣道は、豊かな木々に囲まれた山中ですので眺望は限られますが、途中、北岳や南アルプスが眺望できる場所もあります。日の出を仰ぐ御来迎場や奥之院から眺める富士山は圧巻。敬慎院の朝勤を見学し、裏参道(北参道)の明るい森と守りの中を下山します。​

コース概要

スタート:羽衣白糸の滝 ゴール:角瀬(バス停)
距離:約12km
所要時間:約10時間(休憩時間を除く)※高低差約1100m。山道(未舗装)。敬慎院~山頂を往復する場合はプラス約1時間半​

  • 羽衣白糸の滝

    羽衣白糸の滝

    徳川家康の側室、お万の方がこの滝に打たれて身を清め、女人禁制だった七面山の登詣を果たしたと伝えられています。お万の方の登山後、七面山の女人禁制が解かれ、より多くの参拝者が訪れるようになりました。滝の側には、お万の方の銅像があり、白糸の滝は「お万さまの滝」の愛称でも知られています。

  • 七面山山門

    七面山山門

    赤沢宿から羽衣橋を渡ると、七面山敬慎院の表参道の登り口があります。登り口には山門があり、「元丁目」と書かれた石灯篭が立っています。この場所から七面山敬慎院までは50丁あり、1丁(約109m)ごとに石灯篭が立てられています。山門から七面山敬慎院までは、4、5時間の道のりです。

  • 和光門

    和光門

    表参道の46丁目、七面山山頂の入口に立つのが和光門です。どっしりと重厚な門の屋根には七面大明神の紋章が施され、扁額には和光閣と記されています。この門のすぐ先に七面山敬慎院があり、和光門から山頂にかけては、七面大明神の神域とされています。

  • 敬慎院

    敬慎院

    全国各地に祀られている七面大明神の本社です。「摩尼殿」と呼ばれる本殿は拝殿、幣殿、奥殿からなり、「七面造り」と呼ばれる独特の建築様式で、富士山に向かって東向きに建てられています。拝殿の左側には、信徒千人ほどが宿泊できる参籠殿などがあります。

  • 随身門

    随身門

    御来光遥拝所の前に立つ門です。1921(大正10)年再建。富士山が見える日は、隋身門の内側に富士山が望めるため、富士山が額に縁取られたような絶景となります。また、春分の日、秋分の日には富士山山頂から朝日が昇るダイヤモンド富士が見られるため、この日は多くの写真愛好家が訪れます。

  • 池大神宮

    池大神宮

    池大神は七面大明神が祀られる以前から七面山の守護神として崇められ、雨畑地域に住む人々が勧請したと伝えられています。池大神の神像は老爺の姿をしており、役行者とも呼ばれています。現在の御堂は1950(昭和25)年に改修されたものです。

  • 奥之院

    奥之院

    眺望の良い場所に立つ社殿です。影嚮石の前にあるため「影嚮の宮」とも呼ばれています。社殿は延宝年間に日逢上人によって建立されました。宝暦年間に本殿と社殿が再建され、さらに1887(明治20)年にも建て直されています。

  • 七面山の大イチイ

    七面山の大イチイ

    七面山敬慎院奥之院の影嚮石から東へ約400mの場所にある御神木で、山梨県指定天然記念物に登録されているイチイの大木です。その昔、木こりがこの木を倒そうとして幹に斧を打ち込むと赤い血が噴き出したため、神様が宿っているに違いないと伐採を中止したとのこと。以来、この木は七面山の御神木として大切に祀られています。

  • 七面山の大トチノキ

    七面山の大トチノキ

    北参道19丁目、安住坊の庭にあるトチノキの巨木です。六老僧の一人である日朗上人のお手植えと伝えられており、1959(昭和34)年に山梨県指定天然記念物に登録されています。根元の周囲は8m10cm、幹の周囲は6m80cm、樹高は25mほどで、四方に枝を張り出す堂々とした姿は神々しさを感じさせます。

モデルコース2

詳しいコースを見る<外部リンク>

モデルコース③

ゆるやかな時の流れを感じる・赤沢宿コース

 国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されている赤沢地区を散策します。中世から身延山と七面山を結ぶ参道の宿場として栄えた痕跡を見て取れます。石畳が敷かれた集落を散歩しながら、七面山をはじめとする山々を眺望します。建築は、座敷の2辺を囲む周り土間が特徴で、現在は早川町が運営する清水屋で休憩しながら見学できます。講中宿の江戸屋や大阪屋には講中札(マネギ板)が並びます。集落の中央には敬慎院の鍵を管理してきた妙福寺があります。

コース概要

スタート・ゴール:赤沢宿駐車場
距離:─km
所要時間:約30分~
1時間程度の散策
※石畳と舗装路

  • 赤沢宿

    赤沢宿

    講中宿として栄え、明治初期には集落内34戸のうち9戸が旅籠屋を営み、強力や荷物を運ぶ荷背負い業も増えたとの記録が残ります。昭和30年代以降、道路事情の改善で利用が急減しました。往時の風情を残す建造物や街並みが残されていることから国選定重要伝統的建造物群保存地区に登録されています。

  • 妙福寺

    妙福寺

    1297(永仁5)年、六老僧の一人・日朗上人と南部実長公が七面山登詣の際に宿泊し住職に法華経の教えを説いたところ、住職は法華経に改宗し、後に妙福寺に改められました。17世日照上人の時代に、代々管理していた七面山を久遠寺に寄進し、これ以来、敬慎院七面大明神房司の鍵は妙福寺で管理しています。

  • 喜久屋

    喜久屋

    妙福寺の隣にあり、無人休憩所として開放されています。空き家を町が譲り受けて再利用したもので、建物内は自由に見学できます。1階の居間には囲炉裏や箪笥、昔の看板などが残されており、昔の暮らしぶりがうかがえます。また2階からは赤沢の集落や七面山が見渡せます。

  • 清水屋画像

    清水屋

    空き家になっていた、かつての旅籠屋の建物を町が譲り受けて改装し、2013年から休憩所を兼ねた観光案内所として営業しています。建物内の見学は無料で、休憩スペースも無料で利用できます。赤沢地区の特産品、工芸品などのお土産も販売しているほか、ソフトドリンクやアイスクリーム、甘酒、豆餅等が楽しめます。

モデルコース3

詳しいコースを見る<外部リンク>

モデルコース④

身延参詣が生んだ賑わいを感じる・門内商店街と久遠寺界隈コース

 身延山総門から、門内商店街を通り、三門、御草庵跡を通って、久遠寺境内や宝物館、日朝堂と辿ります。門内商店街の活気、立ち並ぶ店、ここだけの仏具や仏壇、名物であり精進料理でもある「みのぶまんじゅう」の湯気と匂いを感じながら、身延山の主要な寺社、坊を巡り、日蓮聖人が弟子たちに修行を施した御草庵跡を訪ね歩きます。​

コース概要

スタート・ゴール:仲町駐車場
​距離:約4km
所要時間:約1時間
※舗装路路

  • 御草庵跡

    御草庵跡

    日蓮聖人が身延山に入山した1274(文永11)年5月17日、その1ヵ月後の6月17日に草庵が完成し、1282(弘安5)年9月8日までの9年間をここで過ごしました。1281(弘安4)年にはこの場所に御堂が造られ、日蓮聖人自らが「身延山 妙法華院 久遠寺」と命名しています。日蓮聖人はこの草庵で法華経の読誦や弟子や信徒の教育を行いました。

  • 宝物館

    宝物館

    久遠寺の本堂地下にある宝物館では、久遠寺が所蔵する宝物や貴重な史料を収蔵し、随時展示を行っています。日蓮宗の総本山とあって、僧侶や信徒から奉納された宝物が多いのも特徴です。常設展示のほか、企画展示も年に数回開催されており、館内では写経も体験できます。

  • 石割稲荷

    石割稲荷

    日蓮聖人が身延山を訪れると、山道を塞ぐ大岩が突然割れ、白髪の老人が出てきて「世の人々を救うため、一日も早く開宗なさいますように」と告げたといわれています。

  • しだれ桜

    しだれ桜

    久遠寺は桜の名所でもあります。境内の祖師堂の前、仏殿の前にそれぞれ樹齢400年を超えるといわれるしだれ桜の大木があります。花の見ごろは3月中下旬から4月上旬。長い枝いっぱいに付いた花が風に揺れ、歴史的な境内を彩る様子は幻想的です。

モデルコース4

詳しいコースを見る<外部リンク>

引用:やまなし歴史の道ツーリズム(https://rekishinomichi-yamanashi.jp/<外部リンク>

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